耐荷重辞典
スチール棚の耐荷重とは、棚板1枚(1段)あたりに積載できる最大の重さのことです。
この辞典では、耐荷重の基本的な考え方から、40kg・100kg・120kg・150kg・200kg・300kg・500kgの各レベルに対応する製品・収納物・用途を一覧で整理しています。
「どの耐荷重の棚を選べばよいか」という疑問を、収納物の重さを起点に解決することが目的です。
目次
- 耐荷重の選び方の基本:収納物の重量に見合った耐荷重の棚を選ぶことが大前提。軽量品(書籍・文具・消耗品)は40〜150kg、中重量品(工具・部品・機械材料)は200〜300kg、重量品(重機部品・金属材料等)は500kgが目安。
- 耐荷重は「均等荷重」:棚板一面に均等に負荷がかかった場合の許容値。一点集中や偏積みは表示値以下でも過荷重になるため注意。
- 1段あたりと1台あたりは異なる:棚板1枚の耐荷重と、棚全体(1台・1連)の耐荷重は別の概念。すべての段に最大積載をかけることはできないケースがある。
耐荷重用語の索引(読み方・表記ゆれ)
耐荷重に関する用語は、読み方が分かりにくいものや、似た言葉と混同されやすいものが多くあります。
まずはこの索引で、言葉の読み方と意味を確認してください。詳しい解説は本ページの各セクションに記載しています。
耐荷重の基本用語
| 用語 | 読み方 | 意味 |
|---|---|---|
| 耐荷重 | たいかじゅう | 棚板1枚(1段)あたりに積載できる最大の重さ。「120kg/段」のように表記される |
| 均等荷重 | きんとうかじゅう | 棚板の一面に荷重が均等にかかった状態。スチール棚の耐荷重はすべてこの条件での数値 |
| 均等耐荷重 | きんとうたいかじゅう | 均等荷重の条件で積載できる最大の重さ。耐荷重と同じ意味で使われる |
| 集中荷重・一点集中荷重 | しゅうちゅうかじゅう | 棚板の一部に荷重が偏った状態。表示の耐荷重以下でも棚板が変形することがある |
| 自重 | じじゅう | スチール棚本体そのものの重さ。積載物の重さは含まない |
| 1段あたりの耐荷重 | いちだんあたり | 棚板1枚に積載できる重さ。商品ページの「〇kg/段」がこれにあたる |
| 1台あたりの耐荷重 | いちだいあたり | 棚全体に積載できる重さの合計。1段あたりの数値×段数にはならない |
間違えやすい表記・言い方
検索や会話でよく使われるものの、正式な用語ではない表記があります。いずれも正しくは「耐荷重(たいかじゅう)」です。
| よく使われる表記 | 正しい表記 | 備考 |
|---|---|---|
| 耐重量 | 耐荷重 | 「重量に耐える」という語感から使われますが、業界では耐荷重が正式です |
| 耐荷重量 | 耐荷重 | 「耐荷重」と「重量」が混ざった言い方。読みは「たいかじゅうりょう」ではありません |
| 耐荷量 | 耐荷重 | 「重」が抜けた表記。読みは「たいかりょう」ではありません |
| 耐重荷 | 耐荷重 | 「荷」と「重」が入れ替わった表記 |
お問い合わせでは「耐重量は何kgですか」というご質問もよくいただきます。意味は通じますので、表記が違っていても問題ありません。
ただし、商品ページやカタログを見比べるときは「耐荷重」で統一して探すと、目的の仕様欄が見つけやすくなります。また、必ず「1段あたり」なのか「1台あたり」なのかを確認してください。この2つを取り違えると、必要な棚の選定を大きく誤ります。
耐荷重の数値だけで判断できないこと
表示されている耐荷重は、正しい組み立てと正しい積み方をした場合の上限値です。次のような使い方をすると、表示より小さい重量でも棚が変形することがあります。
- 一点に集中して積む:棚板の中央や端に重量が偏ると、均等荷重の前提が崩れます
- 棚受けフックを使う:軽量スチール棚で可動棚に変更すると、耐荷重は約半分になります
- キャスターを取り付ける:移動可能にすると耐荷重は通常より下がります
- 重い物を上段に置く:重心が高くなり、転倒の危険が増します。重い物は必ず下段へ
詳しくは耐荷重を下げる使い方の注意点をご覧ください。耐荷重別の商品は耐荷重別の商品一覧から探せます。
耐荷重とは
スチール棚における耐荷重とは、棚板1枚(1段)あたりに積載できる最大の重さを指します。
商品に記載される「120kg/段」「200kg/段」などの表記がこれにあたります。
均等荷重とは
耐荷重はすべて均等荷重(均等耐荷重)で表記されています。
均等荷重とは、棚板の一面に荷重が均等にかかった場合の許容値を指します。
荷物が右側や中央など一点に偏って積まれると、表示の耐荷重より小さい重量でも過荷重になる場合があります。
収納物は棚板全面に平均的に分散して載せることが基本です。
重量(自重)と耐荷重の違い
- 重量(自重):スチール棚本体の重さ。積載物の重さはカウントされない。
- 耐荷重:棚に積載できる荷物の最大重量の目安。本体重量とは別の概念。
関連読み物
耐荷重レベルと対応製品の一覧
当サイトで取り扱うスチール棚・スチール書架は、耐荷重の小さい順に以下の7段階のレベルがあります。
| 耐荷重 | 分類 | 製品名 | 組立方式 |
|---|---|---|---|
| 40kg/段 | スチール書架・本棚 | スチール書架 KCJA・スチール書架 KU | ビス式(KCJA:タッピングビス/KU:M8ボルト) |
| 100kg/段 | 軽量本棚・書架 | KU軽量本棚・スチール書架 RKU | M8ボルト・ナット |
| 120kg/段 | 軽量スチール棚 | オープン棚・パネル棚・金網棚 | M6ボルト・ナット(ビス式) |
| 150kg/段 | 軽量ボルトレス棚 | 軽量ボルトレス棚 | ボルトレス(ハンマー打ち) |
| 200kg/段 | 中軽量スチール棚 | 中軽量スチール棚 | ボルトレス(ハンマー打ち) |
| 300kg/段 | 中量スチール棚 | 中量スチール棚(300kg) | ボルトレス(ハンマー打ち) |
| 500kg/段 | 中量スチール棚(大型) | 中量スチール棚(500kg) | ボルトレス(ハンマー打ち) |
耐荷重別に商品を探す場合は、スチール棚の耐荷重検索もご利用ください。
耐荷重ごとに対応する商品のカテゴリページへ直接アクセスできます。
耐荷重別の収納物と用途の目安
各耐荷重レベルに対応する収納物と用途の目安を以下にまとめます。
収納物の1段あたりの積載総重量が対応する耐荷重以内に収まる棚を選ぶことが基本です。
40kg/段 ─ 書籍・書類専用(スチール書架・本棚)
書架・本棚として特化した設計で、収納物は書籍・雑誌・書類・ファイルが前提です。
1段あたり40kgは、A5判の学術書(1冊400〜600g)で約60〜100冊分に相当します。
収納物の例:本・書籍・雑誌・ファイルボックス・書類・辞書
- スチール書架 KCJA(耐荷重40kg/段・タッピングビス組立)
- スチール書架 KU(耐荷重40kg/段・M8ボルト組立)
100kg/段 ─ 書籍・ファイルボックス・文書保存箱(軽量本棚・書架)
書架として使いながら、ファイルボックスや文書保存箱など40kg書架より重い収納物にも対応できるクラスです。
収納物の例:本・書籍・ファイルボックス(B5〜A3用)・文書保存箱・辞書・大型図鑑
- KU軽量本棚(耐荷重100kg/段・奥行D300〜D600・M8ボルト組立)
- スチール書架 RKU(耐荷重100kg/段・奥行D340〜D450・M8ボルト組立)
120kg/段 ─ 事務所・バックヤードの一般軽量収納(軽量スチール棚)
スチール棚の定番クラス。事務所・バックヤード・学校・病院など幅広い施設で使われます。
書類や文具から軽量な工業用品まで対応できる汎用性の高い耐荷重です。
収納物の例:書類・ファイル・文具・消耗品・軽量小物・梱包資材・布製品・軽量容器・雑貨
- オープン棚(開放型・棚板可視)
- パネル棚(三方パネル付き・光や埃が入りにくい)
- 金網棚(金網棚板・引っかけ収納も可)
- 120kgと150kgの違い:構造が異なる。120kgはL型アングル+ビス締め、150kgはC型アングル+ボルトレス(ハンマー打ち)。150kgは棚段の可動が手軽で、より重い荷物に対応。
150kg/段 ─ 事務所・倉庫の汎用中軽量収納(軽量ボルトレス棚)
ボルトレス(ビス不要・ハンマー打ち)で組み立てる軽量上位クラス。棚段の移動がワンタッチで行えます。
120kgより重い収納物にも対応でき、事務用品から軽量工業資材まで幅広く使えます。
収納物の例:書類・ファイル・文具・軽量工具・樹脂部品・軽量機械材料・医薬品・食品保管(軽量品)
200kg/段 ─ 工場・倉庫の中軽量工業品収納(中軽量スチール棚)
工場・倉庫・研究室などで使われる中量クラスの定番。ボルトレスで組立が容易です。
収納物の例:工具・電子部品・化学品(ビン・缶)・樹脂製品・軽量金属部品・測定機器・小型機械
300kg/段 ─ 工場・倉庫の重量物収納(中量スチール棚300kg)
金属部品・大型機械材料など重量物の収納に特化したクラスです。
収納物の例:金属部品・機械部品・金属材料・重量工具・自動車部品・鋳造品・工場備品
500kg/段 ─ 重工業・大型重量物収納(中量スチール棚500kg)
最大クラスの耐荷重。大型・重量の工業品を大量収納するための仕様です。
収納物の例:大型金属材料・重機部品・鋳鉄品・大型金型・重量工業資材
収納物の重量が不明な場合は、1段あたりの収納物を実際に計量してから棚の耐荷重と照合することをおすすめします。
重量に余裕のある(1段あたりの積載重量が耐荷重の70〜80%以下になる)棚を選ぶと安全マージンが確保できます。
耐荷重と支柱・組立方式の関係
スチール棚の耐荷重は、支柱の形状と組立方式に対応しています。耐荷重が大きくなるほど支柱が太くなり、組立方式もビス締めからボルトレスへ変わります。
| 耐荷重 | 支柱の形状 | 組立方式 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 40kg | C型アングル(30×35mm) | ビス式 | 書架専用・棚板25mmピッチで可動 |
| 100kg | C型アングル(30×35mm) | M8ボルト・ナット | 書架・本棚・棚板25mmピッチで可動 |
| 120kg | L型アングル(40×40mm) | M6ボルト・ナット(ビス式) | アングルラック・棚板50mmピッチで可動 |
| 150kg | C型アングル(C型) | ボルトレス(ハンマー打ち) | ビス不要・棚段ワンタッチ可動 |
| 200kg | C型アングル(C型・中軽量用) | ボルトレス(ハンマー打ち) | ビス不要・棚段ワンタッチ可動 |
| 300kg・500kg | C型アングル(C型・中量用・大型) | ボルトレス(ハンマー打ち) | ビス不要・大型重量物対応 |
120kg/段の軽量スチール棚はL型アングル(Lアングル)を使用したアングルラックと呼ばれる構造です。
150kg以上のボルトレスラックはC型アングルを使用しており、支柱の孔にツメを打ち込んで接合するため、ビス・ボルト類が不要です。
1段あたりと1台あたりの耐荷重の違い
スチール棚の耐荷重には「1段あたり」と「1台(1連)あたり」の2種類があります。
「1段あたり120kg」でも、棚全体に対して単純に「段数×120kg」の積載ができるわけではありません。
各スチール棚の1台(1連)あたりの耐荷重(目安)
| 製品 | 1段あたり耐荷重 | 1台(1連)あたり耐荷重 |
|---|---|---|
| 軽量スチール棚 オープン棚(H1200〜1800) | 120kg | 500kg |
| 軽量スチール棚 オープン棚(H1900以上) | 120kg | 400kg |
| 軽量スチール棚 パネル棚 | 120kg | 800kg |
| 中軽量スチール棚 | 200kg | 1000kg |
| 中量スチール棚(300kg・500kg) | 300kg/500kg | 2000kg |
| スチール書架・本棚系(単式) | 40kg/100kg | 300kg |
| スチール書架・本棚系(複式) | 40kg/100kg | 600kg |
例えば、高さ1800mmのオープン棚(6段仕様)は1段あたり120kgですが、1台あたりの上限は500kgです。
全6段に120kgずつ積載すると720kgになり、1台あたりの耐荷重500kgを超えてしまいます。
すべての段で同じ最大積載をすることはできないため、各段の荷重を分散させる計画が必要です。
耐荷重を下げる使い方の注意点
通常の使い方より耐荷重が下がるオプションや設置方法があります。事前に確認してください。
棚受けフックを使用する場合(軽量スチール棚)
軽量スチール棚(オープン棚・金網棚)では、中間の棚板をビスではなく棚受けフックで固定するワンタッチ可動仕様にできます。
ただし、棚受けフックを使用した棚板の耐荷重は、通常のビス固定(120kg)と比べて約半減します。重量物を載せる棚板にはビス固定を使用してください。
キャスターを取り付ける場合(軽量スチール棚)
軽量スチール棚に75φアングルキャスターを取り付けた場合、1台あたりの耐荷重は180kgfとなります(本体自重を含む)。
キャスターは1個あたり60kgfですが、床面の凹凸で4個のうち1個が浮いた状態で走行することを見込み、60kgf×4個×0.75(安全率)=180kgfで管理します。単純に4倍した240kgfではありませんのでご注意ください。
1段あたりの耐荷重よりも「1台全体の積載重量がキャスターの耐荷重以内に収まるか」を確認してください。
出典:台車に乗せられる荷物の重さの計算方法|スガツネ工業株式会社
一点集中荷重
耐荷重は均等荷重を前提としています。棚板の一点に重い荷物を置いたり、棚板の端だけに重量物を集中させると、表示耐荷重より低い重量でも棚板がたわんだり変形したりする原因になります。
荷物は棚板全面に均等に分散して載せることが基本です。
よくある質問
事務所で書類やファイルを大量に収納したいのですが、何kgの棚を選べばよいですか?
書類・ファイル中心であれば120kg/段の軽量スチール棚(オープン棚・パネル棚)が最も汎用的です。
ファイルボックス(B5〜A4判)や文書保存箱も収納したい場合は、100kg/段のKU軽量本棚または120kg/段の軽量スチール棚から奥行きを選んで対応できます。
工場の倉庫で金属部品を収納したいのですが、どの耐荷重が適切ですか?
金属部品は重量がありますので、1段あたりの積載重量を実測・計算して確認することが最優先です。
軽量部品(1段100kg以下)なら120〜150kg、中型金属部品(1段100〜200kg)なら200〜300kg、重量物(1段200kg超)なら300〜500kgが目安となります。
120kgと150kgの棚は何が違いますか?どちらを選べばよいですか?
耐荷重の差のほかに、構造・組立方式が異なります。
120kgはL型アングル+ビス締め(M6ボルト)、150kgはC型アングル+ボルトレス(ハンマー打ち)です。
棚段を頻繁に変更したい・ビス作業を省きたい場合は150kgのボルトレス棚が便利です。重量物の収納量が120kgの範囲内で収まるなら、120kgの方がより安価な選択肢になります。
耐荷重が400kgや600kgの棚は取り扱いがありますか?
1段あたり400kgや600kgの棚は取り扱いがありません。当サイトの取扱ラインナップは40・100・120・150・200・300・500kgの7段階です。
400〜450kgの収納物を想定する場合は500kg/段の中量スチール棚をご検討ください。
棚板1枚の耐荷重が120kgなら、6段棚で合計720kg積めますか?
積めません。1段あたり120kgとは別に、1台(1連)あたりの耐荷重が定められています。
例えば、高さ1800mmのオープン棚(6段仕様)の場合、1台あたりの上限は500kgです。
全段に120kgずつ積むと720kgになり上限を超えます。各段の積載量を分散させて、合計500kg以内に収めてください。
まとめ
スチール棚の耐荷重は40kg〜500kgの7段階があり、収納物の重さと用途に応じて選ぶことが基本です。
書籍・書類が中心なら40〜100kg、事務所・バックヤードの一般収納なら120〜150kg、工場・倉庫の工業品収納なら200〜500kgが目安となります。
また、「1段あたりの耐荷重」と「1台あたりの耐荷重」の両方を確認し、特に1台あたりの上限を超えないよう積載計画を立てることが大切です。


