読書教育の要をになう図書館のスチール棚の高さとは
この記事で分かること
- 一般的な図書館のスチール棚のイメージ
- 学校現場で考えられたスチール棚
- 目線の高さは他の施設にも参考に
- 高い書架が向くケース:書庫やバックヤードなど、利用者が直接出入りしない保管スペース。天井高いっぱいまで使うことで蔵書数を最大化できます。閉架書庫であれば、取り出しにくさは運用でカバーできます。
- 低い書架が向くケース:利用者が自分で本を探す開架スペース。目線の高さに抑えると、全体が見渡せて探しやすくなり、室内に開放感が出ます。学校図書館では、生徒同士の様子が見えることも利点になります。蔵書数は減りますが、使いやすさが優先される場面です。
一般的な図書館のスチール棚のイメージ
一般的な図書館の木製棚やスチール棚は、天井までの高さをイメージすると思います。
図書館の本棚は、壁側の本棚だけでなく、通路をつくりながら縦横無尽に並べてあります。
そいうったいわゆる開架に、本や書籍、雑誌などを無数に置いているのです。
学校現場で考えられたスチール棚
学校教育の現場では、そんなイメージの図書館の棚の配置をより生徒の目の高さにして、取りやすくする試みをしているところがあります。
千葉県市川市国府台女子学院の司書教諭さんのお話によると、壁に設置された本棚以外の書架(スチール書架)は、平均的な女子中高生の目線にあわせた低い作りをしているということです。
そのねらいは「天井まで本棚を並べれば、もっと本を配架することはできますが、生徒の利用しやすさを優先したのです。公共図書館の児童書コーナーのようだと言われることもありますが、書架が低いことによって全体の様子が見渡せ、上級生や友だちの読書や学習の様子がわかるということも、学校図書館としては利点だと思っています」と説明しています。
天井まで本棚を配置すれば蔵書数はいちじるしく増えるのですが、あえて本を処分してまでも開架の本棚を低く設定し、利用しやすさの向上や、生徒の様子をわかりやすくしたということです。
目線の高さは他の施設にも参考に
書架を目の高さにすることとで、開放感が出て明るい図書館になることが考えられます。
このことは一般企業のオフィスや書庫室のスチール棚の配置にも参考になりそうです。
出典:http://www.yomiuri.co.jp/kodomo/jyuken/information/CO024472/20160908-OYT8T50030.html
書架を目線の高さに抑える考え方は、図書館だけでなく一般企業のオフィスや書庫室のレイアウトにも応用できます。頻繁に出し入れする資料は目線付近に、保管が中心の資料は上段や下段に分けると使いやすくなります。
- Q. 図書館の書架は何mmの高さを選べばよいですか?
- A. 利用者が最上段の本に手を届かせられるかが基準です。一般図書館の成人向け閲覧室では1650〜2250mm、学校図書館や児童向けでは1200〜1650mmが目安になります。書庫やバックヤードのように利用者が直接使わない場所では、天井高に合わせて2250〜2600mmまで選べます。
- Q. 書架を低くすると蔵書数はどれくらい減りますか?
- A. 高さに比例しておおよそ段数の分だけ減ります。たとえば高さ2250mmを1650mmにすると、収納できる段数が2段程度少なくなります。記事で紹介した学校では、あえて本を処分してまで低い書架を選び、使いやすさと見通しの良さを優先しています。蔵書数と使いやすさのどちらを取るかという判断になります。
- Q. 高さ2100mmを超える書架を使うときの注意点はありますか?
- A. 最上段に手が届きにくくなるため、脚立の併用を前提に計画してください。また、高さ2100mm以上の書架は転倒防止対策が必須です。壁面に設置できない複式タイプでは、床固定または天つなぎで固定してください。
カテゴリ図書館・書庫向けの複柱式スチール書架。高さ1650・1950・2250・2600mmから選べ、壁面向けの単式と部屋の中央に置ける複式があります。棚段ピッチ25mmで本のサイズに合わせた調整ができます。


