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スチール本棚が湿気に強いワケ

木製の本棚と比較してスチール製の本棚(スチール本棚)が湿気に強いと言われるワケについて、木材とスチール双方の特質を交えて説明します。

この記事で分かること

  • 木製の本棚とスチール製の本棚
  • 問題は棚板にあり
  • スチール本棚は湿気に強い
Conclusion
  • スチール本棚が向くケース:湿度の高い部屋、書庫、長期保管が前提の場所。鋼材は吸湿も放湿もしないため、湿度による曲がり・歪み・たわみが生じません。接着剤を使わない構造のため、経年での変形にも強くなります。
  • 木製本棚で起こること:木材はカットされた後も吸湿と放湿を繰り返すため、多湿の室内では本の重みと相まって微小な曲がりや歪みが出ます。歪みやすい順はパーティクルボード、集成材、無垢板で、使われている接着剤の量に比例します。

木製の本棚とスチール製の本棚

木製の本棚には、大きく分けて3つの材質で作られたものがあります。

  • 無垢板
  • 集成材
  • パーティクルボード

無垢板の本棚は、板材を本棚の大きさに揃え組み合わせたものです。
高級な本棚のなかには強度を保つために接着剤を使用しない木組みの本棚もあります。
集成材の本棚は、小振りの材木を接着剤でつなぎ合わせ、板材に加工して組み合わせたものです。
パーティクルボードの本棚は、材木のチップ(細かく裁断した木端)を接着剤で固めて圧着成形した繊維板を、メラミン化粧板で表面をコーティングした材料にて組み合わせたものです。
かわって、スチール製の本棚(以下、スチール本棚)は、リン、硫黄等の不純物を取り除いた鉄を主成分とした合金「鋼(はがね)」を材料とした鋼材で構成されたものです。
スチール本棚で使用されるアングル(支柱)やスチール棚板等のパーツは、さまざまな厚みの鋼材(コイル巻き)を本棚の部品ごとの大きさに切断してからプレス機等で曲げて整形します。
ここでの接着剤の使用は一切ありません。ワイドビーム等でパーツ同士の接合部分で使用される「爪(ツメ)」は、溶接によって接合されます。

補足

スチール本棚の支柱や棚板は、鋼材(コイル巻き)を部品ごとの大きさに切断し、プレス機で曲げて成形しています。接着剤は一切使いません。ワイドビームなどの接合部に使う「ツメ」は溶接で接合されています。

問題は棚板にあり

無垢材・集成材・パーティクルボード製の本棚の材質及びスチール本棚の材質について述べてきました。
湿気の多い日本の気候では、無垢材・集成材・パーティクルボードは、経年変化により微小でも変形をきたします。
原因は、木・木材というものはカットした後でも生きているからです。
生きているという意味は、吸湿・放湿が繰り返しおこなわれ、呼吸をするように湿度を調整しているということです。
木製の本棚では、多湿の室内では、本・書籍の重さも相まって、微小の曲がりや歪みが生じていきます。
とりわけ本や書籍の重みを直に支える棚板において、以下の順番で歪みが生じやすくなっています。

  1. パーティクルボード
  2. 集成材
  3. 無垢板

この順番は、板材に使用される接着剤の量と比例します。
接着剤が多く使用されるパーティクルボードで整形された板材を使用した本棚の棚板は、本・書籍の重みによって、その中央部付近が下に向かってたわんできやすくなります。
木組みの無垢材で構成された本棚では、板材の乾燥度合いや厚さにもよりますが、分厚ければ歪みはほとんど生じません。

補足

木製本棚で最も歪みが出やすいのは、本の重みを直に支える棚板です。歪みやすい順は、パーティクルボード、集成材、無垢板となります。木組みの無垢材で板が十分に厚い場合は、歪みはほとんど生じません。

スチール本棚は湿気に強い

多湿の日本では木製の本棚よりもスチール本棚が適している
無垢材も多湿の室内では、どうしても呼吸する木材によって、多少の曲がり・たわみが生じるものですが、鋼材・スチールで構成されたスチール本棚は、湿度による曲がり・歪み・たわみは生じることはありません。
鋼材は吸湿や放湿はしないため、スチール本棚は湿気に強いといえます。
スチール本棚が歪んだりたわんだりする理由は、湿気にはなく、耐荷重以上のものを荷重を棚板に与えてしまうことによります。
スチール本棚はおよそ棚板1枚あたり40kg程度の耐荷重が一般的ですが、この荷重は均等荷重であり、特に棚板中央部の一点に重いものを載せるとたわみの原因となりますので注意が必要となります。
均等荷重についてはスチール棚の耐荷重を参照ください。

参考
本で歪む本棚を直す方法

重要

スチール本棚がたわむ原因は湿気ではなく、耐荷重を超えた積載です。スチール本棚の耐荷重は棚板1枚あたり40kg程度が一般的で、これは均等荷重での数値です。棚板の中央一点に重いものを載せると、表示の耐荷重以下でもたわみの原因になります。本は棚板全面に分散して並べてください。

FAQ
Q. なぜスチール本棚は湿気に強いのですか?
A. 鋼材は吸湿も放湿もしないためです。木材はカットされた後も呼吸するように湿度を吸ったり放したりしており、それが曲がりや歪みの原因になります。スチール本棚は湿度によって変形することがありません。また接着剤を使わない構造なので、接着層の劣化による変形も起きません。
Q. 木製の本棚はどれくらい歪みますか?
A. 材質によって差があります。歪みやすい順に、パーティクルボード、集成材、無垢板です。これは使用されている接着剤の量に比例します。接着剤を多く使うパーティクルボードの棚板は、本の重みで中央付近が下にたわみやすくなります。木組みの無垢材で板が厚い場合は、歪みはほとんど生じません。
Q. スチール本棚がたわむことはありますか?
A. あります。ただし原因は湿気ではなく、耐荷重を超えた積載です。スチール本棚の耐荷重は棚板1枚あたり40kg程度が一般的ですが、これは棚板全面に均等に載せた場合の数値です。棚板の中央一点に重いものを集中させると、表示の耐荷重以下でもたわむことがあります。
Q. 本を収納するときに気をつけることはありますか?
A. 棚板全面に均等に分散して並べてください。一か所に重さが集中する積み方は避けます。また、重い本は下段に、軽い本は上段に置くと、棚全体の重心が下がって安定します。高さ1800mm以上の棚では、あわせて転倒防止対策もおこなってください。
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