スチール棚サイズ完全ガイド
「棚を購入したら思っていたより小さかった」「カタログの幅と、実際に物を入れられる幅が違う」??こうした失敗は、スチール棚のサイズ表記のルールを知らないことが原因です。本ガイドでは、幅・奥行・高さそれぞれの規格一覧、外寸と有効収納寸法の違い、棚段ピッチの調整方法、そして収納する物のサイズに合った棚の選び方まで、専門店の知識をまとめて解説します。
この記事で分かること
- 外寸・有効寸法・柱芯寸法の違いと正しい読み方
- 幅・奥行・高さの種類別規格一覧
- 棚段ピッチの調整方法と種類別の比較
- 収納物別・推奨サイズの早見表
- 連結棚の仕組みと注意点
- サイズ選びの最終チェックリスト
- 最重要ポイント:カタログの外寸ではなく「有効寸法」で収納物が入るかを確認する。外寸より小さくなる
- 高さの選び方:天井高から50mm以上引いた高さを選ぶ。棚を立ち上げるための作業スペースが必要
- 連結の注意:連結棚は同シリーズ・同高さ・同奥行でないと連結できない。購入前にシリーズを統一する
1. サイズの基本:3つの数字を正しく読む
スチール棚のサイズは「幅(W)× 奥行(D)× 高さ(H)」で表されます。しかし、この3つの数字には「外寸(外側の最大寸法)」と「有効寸法(実際に物を置ける寸法)」の2種類があり、混同すると選択ミスにつながります。
| 寸法の種類 | 説明 |
|---|---|
| 外寸(呼び寸法・柱芯寸法) | カタログ記載の商品サイズ。棚本体はこの寸法で表記されることが多い |
| 幅有効寸法 | 両端支柱の内側寸法。外寸より支柱サイズ2本分小さくなる |
| 奥行有効寸法 | 棚板の手前〜奥の内寸。外寸より支柱サイズ1本分小さくなる |
| 棚段有効高さ | 棚板上面〜上段棚板下面の寸法。設置棚段数・ピッチで変動する |
有効寸法と外寸の差は「支柱サイズ」がそのまま答えです。例えば中軽量棚(40mm×40mm支柱)では、幅900mmの棚の幅有効寸法は約815mm(支柱2本分=80mm引いた値)、奥行300mmの奥行有効寸法は約270mm(支柱1本分=30mm引いた値)になります。シリーズによって支柱サイズが異なるため、正確な値は商品詳細ページの棚板実寸で確認するのが確実です。
呼び寸法・有効寸法・柱芯寸法の詳しい見方についてはスチール棚サイズ辞典およびスチール棚の「呼び寸法」についてをご参照ください。
2. 幅(W)の規格一覧
軽量スチール棚(120kg/段)の幅規格
| 幅(呼び) | 用途の目安 |
|---|---|
| 600mm | 狭小スペース・デスクサイド |
| 875mm | 標準的な1スパン幅 |
| 1200mm | やや広めのスペース |
| 1500mm | 広めの倉庫・事務所 |
| 1800mm | 大型スペース向け |
連結棚(連増棚)を組み合わせることで、幅2400・3000・3600mm等の連続した棚列が構成できます。詳細は軽量オープン棚サイズ一覧をご参照ください。
中軽量棚(200kg)・中量棚(300kg・500kg/段)の幅規格
| 幅(呼び) | 備考 |
|---|---|
| 900mm | 標準幅(中軽量・中量共通) |
| 1200mm | 広め |
| 1500mm | さらに広め |
| 1800mm | 最大幅 |
詳細は軽量ボルトレス棚サイズ一覧・中軽量棚サイズ一覧をご参照ください。
スチール書架(KU・KCJA等)の幅規格
書架系は幅935・1235・1535・1835mm(KCJA・KU)が標準です。RKUも同様の幅展開があります。2連結でおよそ倍の幅構成も可能です。
書架の幅が「935mm」「1235mm」のように中途半端な数字に見えるのは、柱芯寸法(900・1200mm)に支柱サイズを加えた外寸だからです。実際の設計・レイアウト図では柱芯寸法(900・1200mm)を使うと図面がきれいにまとまります。現場確認では外寸で考える、設計では柱芯寸法で考える、という使い分けが便利です。
書架の幅・奥行き規格の詳細はスチール書架KUサイズ一覧・KU軽量本棚サイズ一覧をご参照ください。
3. 奥行(D)の規格一覧
奥行は「収納する物の奥行 + 取り出しやすさのための余裕(約50〜100mm)」を目安に選びます。
| 奥行 | 主な用途 |
|---|---|
| 300mm | 文庫・新書・A4ファイル(縦置き) |
| 450mm | A4ファイル(横置き)・小物機器 |
| 600mm | 段ボール箱・大型部品 |
| 750mm | 重機部品・大型部品(中量棚のみ) |
| 900mm | 最大奥行。大型倉庫向け(中量棚のみ) |
中量棚(300kg・500kg/段)の奥行750mmと900mmは、棚板が「2枚1セット」の分割構成になっています。これは製造・搬入・施工の効率と耐荷重設計上の理由からです。追加棚板を購入する際は1枚単位ではなく1セット単位で確認が必要です。また、棚板中央に継ぎ目が入りますが、通常の使用では問題になることはほとんどありません。
中量棚の棚板構成については中量スチール棚の奥行750mm・900mmの棚板は2枚1セットをご参照ください。
4. 高さ(H)の規格一覧
| 高さ(呼び) | 主な適用製品 |
|---|---|
| 900mm | 中軽量・中量棚(低背タイプ) |
| 1050mm | 書架(RKU・KU) |
| 1200mm | 軽量棚・中軽量棚・中量棚 |
| 1350mm | 書架(RKU・KU) |
| 1500mm | 軽量棚・中軽量棚・中量棚 |
| 1650mm | 書架(KCJA・KU・RKU) |
| 1800mm | 軽量棚・中軽量棚・中量棚 |
| 1900mm | 軽量棚(特定モデル) |
| 1950mm | 書架(KCJA・KU) |
| 2100mm | 軽量棚・中軽量棚・中量棚 |
| 2250mm | 書架(KCJA・KU) |
| 2400mm | 軽量棚・中軽量棚・中量棚 |
| 2600mm | 書架(KCJA・KU) |
棚の最大高さ = 天井高 − 50mm(最低でも)
棚の最上部と天井の間には、棚板の脱着・荷物の出し入れのため最低50mm以上の隙間が必要です。
高さ選びで見落とされがちなのが「組み立て時の立ち上げスペース」です。スチール棚は寝かせた状態で組み立てて最後に立ち上げるため、棚の高さと天井高がほぼ同じだと立ち上げ時に天井に当たることがあります。天井高から最低50mm以上、できれば余裕を持って引いた高さを選んでください。奥行きが深いほど立ち上げ時に必要な隙間も増えます。
天井との隙間についての詳細はスチール棚が天井に引っ掛からないようにするための隙間はどれくらい必要かをご参照ください。
5. 棚段ピッチ(棚板の間隔調整)
棚段ピッチとは、棚板を上下に移動できる間隔のことです。ピッチが細かいほど収納物のサイズに合わせて無駄なく調整できます。
| 棚の種類 | ピッチ間隔 | 調整方法 |
|---|---|---|
| 軽量スチール棚 | 50mmピッチ | ビス(ボルト・ナット)で固定。棚受けフック使用で可動棚にもできる |
| 軽量ボルトレス棚 | 25mmピッチ | 棚受けのツメを支柱の穴に叩き込む |
| 中軽量棚 | 25mmピッチ | 棚受けのツメを支柱の穴に叩き込む |
| 中量棚 | 25mmピッチ | 棚受けのツメを支柱の穴に叩き込む |
| スチール書架(KCJA・KU等) | 25mmピッチ | 棚受けのツメを支柱の穴に引っ掛ける(工具不要) |
棚段の有効高さは「収納する物の高さ+取り出しの余裕(約15〜30mm)」が目安です。追加棚板を後から入れる場合は、棚段の間隔が狭すぎると棚板が斜めに入れられないことがあるため、最低でも250mm程度の余裕を見ておくと安心です。
書架系(KCJA・KU)の棚段ピッチが細かい(25mm)のは、文庫・新書・A4・B4など本のサイズが混在することを前提とした設計だからです。軽量棚は50mmピッチであるため、本のサイズが混在する環境では高さの無駄が出やすくなります。頻繁に棚段を調整したい場合・本のサイズが混在する場合は、書架シリーズやボルトレス式の棚が適しています。
棚段ピッチの詳細についてはスチール棚板の上下移動する間隔(ピッチ)・本のサイズを基準としてスチール棚の棚段高さを決めるをご参照ください。
6. 収納物別・推奨サイズ早見表
よく収納される品目ごとに、推奨する棚の奥行きと棚段の有効高さの目安をまとめています。
| 収納物 | 推奨奥行 | 推奨棚段高さ | 備考 |
|---|---|---|---|
| 文庫本(A6判) | 300mm | 163mm以上 | 高さ148mm+余裕15mm |
| 新書 | 300mm | 197mm以上 | 高さ182mm+余裕15mm |
| A4ファイル(縦置き) | 300〜350mm | 312mm以上 | 高さ297mm+余裕15mm |
| B4判・大型書籍 | 300〜400mm | 379mm以上 | 高さ364mm+余裕15mm |
| 段ボール箱(みかん箱相当) | 600mm | 350mm程度 | 箱サイズによる |
| 機械部品・工具 | 600mm以上 | 用途次第 | 重量確認必須。耐荷重に余裕を持たせる |
書籍・ファイルボックス・文書保存箱の判型別サイズと棚の奥行き対応については収納物サイズ辞典および本・書籍・ファイルのサイズ一覧で詳しくまとめています。
7. 連結棚でサイズを最大化する
スチール棚は「単体棚(基本棚)」と「連結棚(連増棚)」の組み合わせで、横方向に棚列を延ばせます。支柱を共有するため省スペース・低コストで収納量を増やせます。
| 種別 | 特徴 |
|---|---|
| 単体棚(基本棚) | 独立した4本柱の1台構成。単独で設置可能 |
| 2連結棚(連増棚) | 基本棚に隣接する2台セット。左右の支柱を共有 |
| 追加連結棚 | 3台目以降を横に連ねる際に使う。片側の支柱を隣の棚と共有。単独では設置不可 |
連結棚は必ず同シリーズ・同高さ・同奥行で揃える必要があります。高さが同じでも別シリーズは支柱の形状・サイズが異なるため連結できません。また、追加連結棚は単独では設置できません。購入前に使用するシリーズを統一しておくと、後から棚を追加しやすくなります。
「高さが同じなら別シリーズでも連結できますか?」というご質問をいただきますが、支柱の形状・サイズが異なるためできません。また、3台目以降に使う「追加連結棚」は単体棚より安価ですが、単独では設置できない点にご注意ください。棚の増設を想定している場合は、初回購入時から同シリーズで揃えておくことをおすすめします。
8. サイズ選びのチェックリスト
購入前に以下を確認しておくと、サイズミスをほぼ防げます。
設置場所・搬入
- 設置場所の幅・奥行・高さを実測した(搬入経路の幅・高さも確認)
- 天井高から50mm以上の余裕がある高さを選んだ
- 支柱(アングル)の長さ=棚の高さであることを確認した(搬入時の注意)
寸法・収納物
- カタログの外寸ではなく有効寸法を確認した
- 収納物の最大サイズ+取り出し余裕で棚段高さを決めた
- 棚段ピッチが収納物のサイズ調整に対応しているか確認した
- 中量棚で奥行750・900mmを選ぶ場合、棚板が2枚1セット構成であることを確認した
連結・オプション
- 連結棚を使う場合は同シリーズ・同高さ・同奥行で揃えた
- 通路幅(人のみ:600mm以上、台車・カート:900mm以上)を確保した
- Q. カタログの幅と実際に物が入る幅は、どれくらい違いますか?
- A. シリーズによって異なりますが、幅は外寸より支柱サイズ2本分小さくなります。例えば中軽量棚(40mm支柱)の幅900mmでは、有効幅は約820mm程度です。正確な値は各商品詳細ページの棚板実寸でご確認ください。
- Q. 天井が低い場所(高さ2200mm程度)に棚を置きたいのですが、どの高さを選べばいいですか?
- A. 天井高2200mmであれば、棚の高さは2150mm以下を選ぶのが最低条件です。ただし、棚を組み立て後に立ち上げる作業スペースを考えると、余裕を持って1800〜1900mm程度がおすすめです。特に奥行きが深い棚は立ち上げに広いスペースが必要です。
- Q. 棚段ピッチとは何ですか?何mmあれば十分ですか?
- A. 棚段ピッチとは、棚板を移動できる間隔のことです。収納物の高さ+15〜30mmの余裕があれば出し入れしやすくなります。文庫本(148mm)なら163mm以上、A4ファイル(297mm)なら312mm以上が目安です。
- Q. 幅1800mmの棚と幅900mmを2台並べるのは、どちらがいいですか?
- A. 横に連結する予定があるなら連結棚の方がコスト・省スペースで有利です。それぞれ独立して使う・移動させる可能性があるなら単体棚2台の方が柔軟です。連結棚は同シリーズでないと後から追加できないため、購入前にご検討ください。
- Q. 中量棚の奥行750mmと900mmは棚板が2枚になると聞きましたが、強度は問題ありませんか?
- A. 問題ありません。2枚1セットの分割構成は耐荷重設計上も問題なく、中央の継ぎ目は通常の使用では気になりません。ただし、追加棚板の購入は1セット単位となるため、枚数ではなくセット数で計算してください。
まとめ
スチール棚のサイズ選びで最も大切なのは2点です。
- 外寸ではなく有効寸法で考える:カタログのサイズと実際に物が置けるスペースは異なります。商品詳細ページの棚板実寸(有効寸法)を必ず確認してください
- 収納物のサイズに棚段高さを合わせる:高さ+15〜30mmの余裕を見た棚段設計にすると、出し入れしやすく無駄なスペースも減ります
各製品の詳細なサイズ一覧は、サイズ辞典および各製品ページでご確認いただけます。


