スチール書架KCJAの壁固定方法
金剛製スチール書架KCJAには書架本体を地震等による転倒を防止するために壁固定が推奨されています。スチール書架KCJAの特長とその壁固定方法である支柱上部固定方式について詳細を説明しています。
スチール書架KCJAとは
図書館施設・文化施設の什器を製造する金剛が製造する書類や雑誌・ファイル保管に最適なスチール製の本棚が、スチール書架KCJAです。
複柱式の複柱書架タイプなので、複数の連数にすると支柱が見切りの役割を果たし、スチール書架に収納する本・書籍・書類の区切りとなるデザインとなっています。
部材をタッピングビスを使用して組み立てる構造のスチール書架で、すべての部材がスチールで構成されているため、リサイクル率100%で解体時も分別が用意です。
工具不要で棚板の高さを変えられます。棚板の稼働間隔は、支柱孔ごとの25mmピッチで設定できます。
複式で使用する際は、書架中央部にブレスが存在しないため、奥行の広い単式としての使用も可能です。高さ・奥行の大きい物も収納可能です。
壁固定の必要性
壁固定等の転倒防止措置を取らないでスチール書架KCJAを設置した場合は、措置を講じた場合と比較して、スチール書架本体が転倒する可能性が著しく低下します。
地震等の揺れには、壁と書架本体とを一体として固定する方法が有効な対策の一つとなります。
支柱上部固定方式
スチール書架KCJAの壁固定の方法は、支柱上部固定方式が採用されています。
KCJA書架のC型支柱は単式1台につき4本(もしくは単式1連につき2本)ありますが、単式の基本型1台4本のうち壁側の2本について、上部固定方式のために、支柱の最上部に固定金具を取り付けて施工をおこないます。
なお、KU 軽量本棚やスチール書架 KU等のように最上段の天板に直接ボルト・ナットで固定金具を取り付ける方法である天板上部固定方式もありますが、スチール書架KCJAについては、最上段の天板はボルト・ナット等で取り付ける固定式ではなく、天板受の上に載せるだけの方法であるため、天板上部固定方式での固定はできません。
壁固定の施工
スチール書架KCJAの壁固定は下図のように施工します。支柱上部固定方式のによる施工となります。
まずはじめに、壁側の支柱2本に対して、その最上部に金属製のベースプレート(基礎)をタッピングビスで取り付けます。タッピングビスは、KCJA書架本体を組み立てる際に使用したものと同じビスを使います。
支柱上部の壁面側には、タッピングビスを取り付けるための孔が1箇所開いています。その孔を利用して、ベースプレートと支柱との接合を電動インパクト等の電動工具にておこないます。
このように、スチール書架KCJAシリーズのベースプレートには、支柱の底部に使用する本来の使用目的の他、壁固定を施工する際の補助部材としての役割もあります。次に、支柱にベースプレートを取り付けた後は、そのベースプレートに壁固定金具をM8ボルトとナットにて取り付けます。壁固定金具は、機種と同色のホワイト塗装された金属製の金具が同梱されていますのでそちらを使用します。
支柱・ベースプレート・壁固定金具を全て取り付けた後に、スチール書架本体を壁面へ寄せて設置する場所へ移動します。移動後、壁の下地に合わせてボードアンカーやコンクリートアンカー、テクノビス・木ビス等の固定アンカー部材にて壁面への固定をおこないます。
取り付けた後の写真は以下のとおりとなります。壁素材はコンクリートでコンクリートアンカー施工の壁固定となります。
壁固定に必要な部材と梱包
壁固定のための部材は、スチール書架本体の組み立てに必要な部材一式の他に、以下ものが必要となります。(※単式単体棚1台につき)
- 金属製ベースプレート(基礎) 2枚
- タッピングビス 2本
- M8ボルト(スプリングワッシャ付き)及びナット 2式
- 壁固定金具
- 固定用アンカー部材 2本
スチール書架KCJAでは、ベースプレートは基礎としての役割をもったベースプレート(1台につき4個)とは別に、同じプレートが同梱され、また、タッピングビスも同様に、書架本体の組み立てにするもので予備として同梱されたものがありそちらを使用します。
壁固定金具は、1台につき2個、機種と同色のホワイト塗装された金属製の金具が同梱されています。M8ボルト(スプリングワッシャ付き)及びナットも、壁固定金具の数と同数がセットとして同梱されます。
固定用アンカー部材は、原則として、ボードアンカーまたはオールアンカーが必要数同梱されています。
関連リンク
スチール棚の「単式」と「複式」の違いは?
スチール書架「KCJA」の電動インパクトドライバーの利用について
JIS認証製品のスチール棚(物品棚)・スチール書架


