スチール棚 困りごと辞典
スチール棚の購入前・組み立て・使用中によくある疑問や困りごとを、症状・原因・解決策の順で整理しています。
各項目には詳細な読み物記事へのリンクも設けていますので、あわせてご参照ください。
目次
- この辞典で分かること:購入前のサイズ・仕様に関する疑問、組み立て時のトラブルと対処法、設置後の転倒防止・床傷対策、納期・在庫の目安
- 最初に押さえたいポイント:スチール棚には「呼び寸法」と「実寸法」の違いがあり、設置スペースの確認には実寸法を使うことが基本です。組み立てトラブルの多くは、工具の選択ミスまたは部材の向き・位置の確認不足から発生します。
届いたサイズが思っていたものと違う
症状・疑問
注文したサイズと実際に届いた棚のサイズが異なる。設置場所に入らなかった。
原因・背景
スチール棚のサイズ表記には「呼び寸法」と「実寸法」の2種類があります。商品に掲載されているサイズは呼び寸法(尺単位を基準としたキリの良い近似値)であることが多く、実際の外寸とは数mmから数十mm異なります。
また、中量スチール棚では「柱芯寸法」という別の表記方法が使われており、外寸はさらに大きくなります。ビス(ボルト・ナット)で組み立てる軽量スチール棚などは、ビス頭の出っ張り分も考慮が必要です。
解決策・回答
購入前に商品詳細ページの「実寸法」または「外寸法」を必ずご確認ください。設置スペースには、ビス頭の出っ張り等を考慮した余裕を持ってご検討ください。
呼び寸法・実寸法・柱芯寸法の違いや、各スチール棚シリーズごとの対応表については、サイズ辞典をあわせてご参照ください。
関連読み物
奥行の深い中量棚を注文したのに棚板が2枚届いた
症状・疑問
奥行750mmまたは900mmの中量スチール棚を注文したのに、棚板が2枚入っていた。
原因・背景
中量棚板は最大奥行600mmまでしか1枚物が存在しません。奥行750mmは「300mm+450mm」、奥行900mmは「450mm+450mm」の2枚を組み合わせて使用する仕様です。これは輸送・重量上の理由によるもので、仕様の誤りではありません。
解決策・回答
2枚を並べて棚受けの上に載せることで、指定した奥行を実現できます。
関連読み物
ビス(ボルト・ナット)の選び方が分からない/空回りしてしまう
症状・疑問
市販のM6ボルトを使ったが空回りしてしまう。どのビスを選べばよいか分からない。
原因・背景
軽量スチール棚用のビスは、締め付け時の空回りを防ぐための正方形突起が付いた専用品です。市販の汎用ボルトにはこの突起がないため、締め付け作業性が大きく低下します。また、アングルのビス孔幅が8mmのため、M8以上のボルトは物理的に使用できません。
解決策・回答
必ず専用の「皿M6×12ビス(フランジナット付)」をご使用ください。
M8以上のビスは軽量棚には使用できません。アングルのビス孔幅が8mmのため、M7相当までが物理的に対応範囲です。規格外のビスを使用すると孔に通らない、固定が不安定になるなどの問題が生じます。
関連読み物
ベースプレートの形が以前と変わった
症状・疑問
以前購入したものと底部のベースプレートの形が違う。穴の数が変わっている。
原因・背景
メーカー(瀬戸内スチール)の仕様変更により、従来の両穴ベースプレートから片穴ベースプレートへ変更されました。高さ・厚み・穴サイズも変更されていますが、耐荷重に変更はなく、40mm×40mmアングル用の適合性も変わりません。
解決策・回答
新型の片穴ベースプレートをそのままお使いいただけます。既存の棚への追加取付にも対応しています。
- 旧型(両穴):高さ42mm・厚み約1.5mm・穴2箇所(15mm×9mm)
- 新型(片穴):高さ29mm・厚み約1.2mm・穴1箇所(14mm×8mm)。耐荷重に変更なし
関連読み物
ボルトレス棚の組み立てで部材がうまくはまらない
症状・疑問
ハンマーで叩いているがツメが支柱にうまく入らない。どこをどう叩けばよいか分からない。
原因・背景
プラスチックハンマーや木槌はヘッドに重量がないため、力の弱い方や難しい体勢での施工では打ち込みが不十分になることがあります。また、叩く位置が正しくない場合もあります。
解決策・回答
叩く位置はツメに最も近い部材の上端を狙い、左右交互に叩き込むのがポイントです。力が不足する場合は金属製ハンマーを布(タオル等)でカバーして使用するか、接合部に潤滑油(CRC等)を少量塗布することで滑りが良くなります。推奨ハンマーヘッド径は直径40mm程度です。
ゴムハンマーは叩き込み自体は可能ですが、ヘッドに重量がないため打ち込みに苦労する可能性があります。金属製ハンマーを使う場合は、部材に布を当てて傷を防いでください。
関連読み物
KCJAのタッピングビスが締まらない
症状・疑問
スチール書架KCJAを組み立てようとしたが、ドライバーでビスが入らない。空回りしてしまう。
原因・背景
スチール書架KCJAはタッピングビス仕様のため、手締めドライバーでは締め付けに必要な力(打撃+回転)が不足し、ねじ込みができません。
解決策・回答
電動インパクトドライバー(プラスビット2番)が必須です。コードレスタイプが作業しやすくおすすめです。なお、電動インパクト不要な書架タイプとしてスチール書架KUシリーズがあります。
過大なトルクでビスをなめないよう注意が必要です。コンパクトなコードレスインパクトドライバーで十分に対応できます。
関連読み物
組み立てたら棚が傾いている
症状・疑問
組み立てて起こしたら傾いている。垂直が取れていない。
原因・背景
ビス(ボルト・ナット)で組み立てる軽量スチール棚は、仮どめの段階では傾きが生じやすい構造です。本締め前に垂直調整をしていないことが主な原因です。なお、ボルトレス棚・スチール書架等は構造上、組み立てた段階で垂直が取れているため、この作業は原則として不要です。
解決策・回答
棚を起こした後、ビスの本締め前にマグネット式水平器を支柱(アングル)に縦方向に取り付けて垂直を確認します。支柱を握って前後・左右に揺らして調整し、垂直が取れた状態で本締めします。
水平器がない場合は、柱など垂直が取れている構造物を目安にして、棚がその構造物に対して真っ直ぐか確認しながら調整することもできます。
関連読み物
コーナープレートが足りない/余っている
症状・疑問
コーナープレートが足りなくなった。または余った。
原因・背景
コーナープレートは最上段と最下段の棚板コーナーのみに取り付けるものです。中段の棚板にも取り付けてしまうと不足します。
解決策・回答
中段の棚板はコーナープレートなしでビス直留めが正しい方法です。必要枚数を確認の上、不足分を追加購入ください。
- オープン棚・金網棚:1台あたり16枚(最上段・最下段の各コーナー4箇所×2枚)
- パネル棚:1台あたり4枚(正面側の最上段・最下段の各コーナー2箇所×1枚)
関連読み物
床が傷ついてしまった
症状・疑問
フローリングに設置したらベースプレートが床を傷つけた。
原因・背景
金属製ベースプレートは耐久性が高い反面、木質フロア材の上では傷がつきやすい素材です。
解決策・回答
ベースプレートの床面側に粘着付きゴム板(40mm×40mm、厚み2〜3mm以上)を貼り付けることで傷と滑りを防止できます。または樹脂製ベースキャップへの変更もご検討ください。
- ゴム板貼り付け:傷防止+滑り止め効果あり。棚を固定設置する場合に向く。頻繁に移動させるとゴム跡が残る場合がある
- 樹脂製ベースキャップ:差し込むだけで取り付け簡単。棚を頻繁に移動させる場合に向く。滑り止め効果はない
関連読み物
転倒防止対策(壁固定・床固定・天つなぎ)をしたい
症状・疑問
地震対策として固定したい。どの方法を選べばよいか分からない。棚の種類によって方法が違うのか分からない。
原因・背景
固定方法は設置場所(壁面か室内中央置きか)と棚の種類によって異なります。また、床面・壁面の下地(コンクリート・木・OAフロア・石膏ボード等)によっても施工方法が変わります。
解決策・回答
基本は床固定+壁固定の併用が最善です。壁面に設置できない複式タイプは天つなぎ+床固定が必要です。
- 壁固定:棚上部を壁に固定金具でアンカー留め。壁面設置の棚が対象。下地がコンクリート・GL・木の場合に有効。石膏ボードのみの場合は効き目が弱い
- 床固定:棚下部をアンカーまたは木ビスで床に固定。転倒防止として最も重要な施工。すべての設置状況で推奨
- 天つなぎ:複数台の棚の天板同士をアングル材で連結。壁面に設置できない複式タイプや室内中央置きに必須
高さ1800mm以上の棚は必ず転倒防止対策を実施してください。棚の固定数量の目安は幅900mm(1連)あたり2箇所が基準で、2連で2箇所、3連で3箇所、4連で3箇所が目安となります。
棚の種類別の詳細な固定方法は以下の記事をご参照ください。
キャスター付きにしたら重くて動かせない
症状・疑問
キャスター付きにしたのに重くて動かせない。または耐荷重をオーバーしているかもしれない。
原因・背景
キャスター付きスチール棚は通常の棚と比べ耐荷重が大幅に減少します。75φキャスターで1台240kg、キャスターベース(中軽量・中量用)で512kgが上限で、棚本体の自重も含みます。
解決策・回答
積載物の重さ+棚自重がキャスターの耐荷重以内に収まるよう荷物を分散・軽減してください。
- 75φアングルキャスター(軽量棚用):1台あたり耐荷重240kg(棚自重含む)。1個あたり60kg×4個
- キャスターベース(中軽量・中量棚用):台荷重512kg(棚自重含む)
関連読み物
納期が間に合わない/いつ届くか分からない
症状・疑問
注文したが納期がいつになるか不明。希望の日程に間に合わない。
原因・背景
商品によって「在庫品(4〜6営業日)」と「受注生産品(2〜3週間)」があります。パネル棚・金網棚・スチール書架KCJAなどの本棚シリーズは受注生産品です。また、お届け先が関西以東の場合は大阪から東京支店経由となるため納期が長くなる場合があります。
解決策・回答
急ぎの場合はオープン棚・中量棚など在庫品をご検討ください。受注生産品は余裕を持ったご注文をお願いします。
- 在庫品:オープン棚・軽量ボルトレス棚・中軽量棚・中量棚・軽量棚板・アングル等。ご注文確定から4〜6営業日程度で発送
- 受注生産品:パネル棚・金網棚・スチール書架KCJA・KU軽量本棚・スチール書架KU/RKU等。ご注文確定から2〜3週間程度で発送
関連読み物
その他よくある疑問・困りごと
部材の名前・役割が分からない
スチール棚はアングル(支柱)・棚板・棚受け・ワイドビーム・ベースプレートなど多くの部材で構成されています。各部材の名称・役割・違いは部材辞典をご参照ください。
関連読み物:スチール棚部材辞典
組み立て説明書はどこに入っている?
説明書は支柱や棚板などの大きい梱包ではなく、棚受けやビスなど小さい梱包の中に同梱されています。金剛製のスチール本棚・書架シリーズは基本的に説明書の同梱がありません。商品詳細ページからPDFのダウンロードが可能です。
関連読み物:スチール棚の組み立て(工程確認ページ)
製品の匂いが気になる
開梱直後は塗料の匂いが感じられる場合がありますが、開梱後は徐々に薄れます。ご安心ください。
重さはどれくらい?
棚本体の重量(自重)は商品詳細ページに掲載があるものとないものがあります。掲載のない場合はお問い合わせください。耐荷重(積載できる重さの基準)とは異なりますのでご注意ください。
関連読み物:スチール棚の重量(自重)と耐荷重
色のイメージが分からない(アイボリーってどんな色?)
日本塗料工業会の色票番号・ツヤの有無・色味の画像など詳細な情報は以下のページをご参照ください。
関連読み物:スチール棚の色について
一人で組み立てられる?
サイズにかかわらず、スチール棚全般は重量物の組み立てとなるため二人以上での作業を推奨しています。一人での組み立ては怪我や部材破損のリスクがあります。
関連読み物:スチール棚の組立時及び使用時の注意事項
メーカーを知りたい
当サイトで取り扱うスチール棚の製造メーカーについては以下のページをご覧ください。
関連読み物:取り扱いメーカー
よくある質問
棚を連結したら高さが合わない。どうすればよいですか?
異なるシリーズの棚を連結しようとしている場合がほとんどです。スチール棚の連結は同シリーズ・同高さが前提です。シリーズが異なる場合は天つなぎによる連結に切り替えるか、設置計画を見直してください。
棚板中央がたわんでいます。原因は何ですか?
耐荷重を超えた積載か、ワイドビームが未設置の場合に起こります。未設置のワイドビームを追加するか、荷物の重量を見直してください。荷重は棚板全体に均等にかかるよう配置することも大切です。
既存の棚に追加で棚板を購入したいが、どれが合うか分からない
追加部材を選ぶ際は以下の順序で確認するとミスを防ぎやすくなります。?今使っている棚のメーカーを確認する ?どの棚シリーズかを確認する ?支柱サイズや棚板サイズが合っているかを確認する ?固定方式(ボルト式かボルトレス式か)を確認する ?追加部材が1枚単位か1セット単位かを確認する。不明な場合はお問い合わせください。
組み立てが難しそうで不安です
部材の構造をよく理解したうえで手順通りに進めれば、初めての方でも組み立てることができます。工具の準備が難しい場合や大量台数の設置については、組立施工サービスへのご依頼もご検討ください。
まとめ
スチール棚の困りごとの多くは、サイズ表記の理解不足・工具の選択ミス・部材の向きや位置の確認不足から発生します。購入前にはサイズ辞典・部材辞典で仕様を確認し、組み立て時には組立辞典を参照することで、多くのトラブルを未然に防ぐことができます。


